ドクスメ耳寄りニュース

読書のすすめに新入荷の一押し本やイベントなどをお知らせさせていただくページです。

『日々の易経 三百八十四の物語』

かなりお久しぶりになりますが、最近、中国古典「易経」の実用的な入門書
との出会いがありました。

しかも、出版されているのは、鎌倉の海の近く由比ヶ浜にある「港の人」
という小さな出版社さん。
易経」の新刊が出ることは、予想外だったので、す
ぐに取り寄せて読んでみました。

内容の前に、まず表紙の手触りがいいんです。
赤の色合いも、絶妙で。
是非、皆さんもお手に取っていただきたい程、本を開くまえに、
出版社さんのこだわりを感じました。
きっと、「日々の生活に、易経を活かしてほしい」という思いが
込められているんですね。
 

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そして、内容も、もちろん良い内容で読みやすい作りになっています。

長く企業の人材開発、組織開発に携わる中で、50年にもわたって易経の研究を
続けてきた著者の高間氏が、古文な苦手な方でも分かやすいように、さらには、
仕事や人間関係にも活かせるように工夫して作られている実用的な入門書です。

「本書は、忙しくかつ古文の苦手な現代人でも、易経を日々の生活の中で簡単に
活用できるように、まとめてみました。易の六十四卦の解説だけでなく三百八十四爻
の解説も入れて、日々の占いの吉凶禍福を見るだけでなく、日々できごとに対して
どのような姿勢態度で臨むべきかの道徳的な学びも得られるように解説しています。
 五十年にわたって易を人生の羅針盤として生きてきた筆者として、私だったら
こういう本があったら助かるし、易に親しんでいる私の娘たちや周りの仲間にも
喜んでもらえるのではないかという観点で、思い切って内容をコンパクトにした
入門実用書です。
―中略―
 本書は六十四卦のそれぞれの卦の卦辞と言われる経文とそれについての解説、
六爻の爻辞とその解説を掲載しています。易経の経文は、もともと漢文(白文)
ですので、それをどのように日本語として読み下すかには、様々な読み方があります。
この本では、著名な書籍で用いられている読み方を比較参照しつつ、現代人にとって
意味が分かりやすく響きが良いと筆者が思う読み方を選びました。」はじめにより

「人間は感情やエゴといった煩悩と、理性の二つのバランスをとって決断するのが
理想的ですが、ほとんどの人は、目の前の問題に直面したときには、まず最初に、
感情の部分である好き嫌いや自己保身、欲求が頭をもたげてしまいがちです。
 それに対して理性が、感情的な判断からくる偏りを客観的に修正できれば良い
のですが、人間の理性はそううまくは働かず、自分の感情的な判断を正しいと
証明するための証拠を集め始めてしまうそうです。
 つまり自分の考えが正しいことを自分に納得させるために理性を働かせるよう
になる傾向が高いのです。この癖が、経営者やリーダーの判断の目を曇らせて
しまいます。
 上に立つ人には自信や自我が強い人が多いので、人から批判されるとますます
聞く耳を持たなくなりがちです。これは、高い実績を挙げて、周囲から優秀と
認められている人の陥りやすい罠です。それを自覚して防ぐために、明治から
和の政界や財界のリーダーたちの多くは易経を学んできました。自分で占い
を行い、将来がいかに発展し変化するのか、そして、それに対する自分の考え方
や行動のあり方を問うて、自分自身を三者の目で反省し、自分の思い方や行動
の間違いや偏りが起きないように修正してきたのです。」
解説「日々の決断の羅針盤としての易経」より

まさに、今は時代の変化の時
時代が変わる時に〝こそ〟読まれてきた「易経」なので、今までご紹介させて
いただいた、超訳易経』陽、陰など、「易経」の入門書をお読みの方も、
易経」にご興味がある方も、とても読みやすく作られているので、この機会に
是非お読みください。

『日々の易経 三百八十四の物語』
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<目次より>

はじめに

解説

日々の決断の羅針盤としての易経
易の成り立ち
【十翼】
易経の参考図書
易経の卦と爻
陰陽とは
八卦の意味
位と応と比とは
占い方(略筮法)
問いを立てる
略筮法の手順
ダイスを使って占う
占いの結果を読む
易の吉凶
易は羅針盤

易経

『上経』
『下経』

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